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小田急多摩線延伸EADLINE

小田急多摩線延伸         大規模プロジェクトのページに戻る  

小田急多摩線延伸とは唐木田にある小田急多摩線を相模原駅を経由して上溝まで延伸させる計画を指します。市の試算による唐木田から上溝までと5駅で約1300億、3駅で950億円の費用がかかるとされています
小田急側は「単独での整備は不可能であるため、自治体側を整備主体とした公設民営方式による整備が必要である」と回答しています。つまり、路線建設を国や地方公共団体がやってくれと言っています。
建設資金は国が1/3、、地方公共団体が1/3、残りを市場で調達する方法を検討しています。

小田急多摩線延伸実現化検討調査             

新駅を3駅から5駅設置することを検討しています。初乗り運賃については200円から220円で想定されています。
詳しくは小田急多摩線延伸実現化検討調査のページ(町田市)

小田急多摩線延伸の問題点と疑問点              

@小田急側が整備主体を自治体と要求していること

小田急電鉄はすでに小田急線の複々線化事業を最重要課題として位置づけており、多額の費用を投じて工事を行っています。東北沢〜和泉多摩川間の複々線化事業(東京都と共同投資)に関する投資額は、小田急側だけで約3000億円にも及ぶ見込みです。また、小田急単体での鉄道事業による減価償却費はここ5年間で10億円も増加しています。10億円という金額は、小田急電鉄の鉄道収入の約1%です。
小田急線複々線のページ   平成22年度小田急電鉄株式会社連結財務諸表
そのような大規模なプロジェクトを行い、また、複々線の完成により多額の減価償却費の計上が予想される中で、小田急多摩線を延伸させる余裕は小田急にはないと思われます。運行業者がやる気のない事業をやるのは採算性を考えると大きな問題になります。

A橋本駅の隣にある相模原駅に都心へのルートの必要性。

橋本駅には京王線があり 都心へはダイレクトでつながっています。そして、小田急多摩線とは路線(多摩センター〜永山間)が一致しているところがあります。相模原駅に都心へのルートが作られたとしても大幅に需要が増えるとは思えません。渋谷方面に出る際も、結局下北沢で井の頭線に乗り換えなければいけませんので、橋本のルートと同じ行き方になってしまいます。



・多摩センターでの小田急線と京王線の比較
  京王線  小田急線 
 2011年の
乗降客数
81,249人 46,253人
 本数(平日下り)  193本 138本 
 新宿までの
所要時間(日中)
 32分(急行利用) 37分(多摩急行) 
  終電  24時40分(橋本行)  24時51分(唐木田行)


B初乗り運賃の問題。

検討調査によると、運賃も初乗り200円という割高になります。企業によっては都心へ向かう場合、長津田を経由して向かうというルートを採らなければならないケースもでます。会社の経費削減により、割安なルートの選択を迫られることは大いに考えられます。

C運営法式の問題。

国や市の負担で路線の建設が行なわれさらに運営まで市にまかされる可能性も否定できません。例えば、相模原までは小田急で、相模原から上溝までは市営でという可能性もあります。 公営の地下鉄で経営がうまくいっているのはほとんどありません。そのため公営の地下鉄の料金は割高になっています。 せっかく相模原駅に小田急線が来ても費用の問題で運賃が安い他の路線を経由することも考えられます。また 小田急が運営しても、使用料の関係で料金が割高になる可能性もあります。

D投資の選択と集中の問題

相模原は中心市街地となる場所が複数存在します(相模大野、相模原、橋本)。都市計画などの投資を行う際には、資源を一点に集中させたほうが、効果的かつ効率的です。しかしながら、相模原駅は隣に橋本駅があります。橋本駅には相模線、京王線があり、リニア駅の誘致の話もあります。市の財源は限られています。その中でいかにリターンがあって、効果的なプロジェクトを選択するかが相模原の未来を大きく左右します。

E都市交通施設整備基金の積立について

平成20年度から「小田急多摩線延伸」などを目的とした交通設備の整備にかかる基金を設置しています。平成36年度までで100億円の積立を予定しておりますが、平成23年度の積立額はおよそ12億円で、今年度の増加額は約6億円でした。そして、今年の積立は前年度の剰余金を使って、補正予算で6億円計上する形でした。これはあまり計画的ではないと言えます。
毎年の積立額は現時点で、年間4億円のペースです。このペースのままだと急な金利上昇がない限り、平成36年までには約70億円になるので、30億円の不足になります。
また、整備新幹線等の事例を考えると、負担割合は3分の1ぐらいが妥当であるので、少なくとも市に300億の負担がかかると想定されます。そうなると、基金だけでは賄うことはできません。

F多摩都市モノレール町田方面延伸協議会の設立
町田市では長年に渡り、多摩都市モノレール(北上台〜多摩センター間)の延伸を東京都などに求めてきました。町田市では町田街道の慢性的な渋滞になやまされ、バスの定時性、速達性に問題が生じています。2013年2月4日に協議会が設立されます。町田市にとっては小田急延伸よりも、多摩都市モノレールの町田駅までの延伸の方がメリットがあるように思えます。


以下、町田市の記者発表から抜粋
・多摩都市モノレール延伸の必要性
多摩地域がさらに発展するためには、多摩地域南北方向の公共交通網の充実、核都市間相互の連携強化、自立性の高い地域形成を図ることが必要です。多摩都市モノレールの整備によってこれらの課題を解決することが期待されます。
また、町田市内においては、市域中央部の公共交通機関の充実や、幅員の広い幹線道路網の充実、慢性的な渋滞の発生やバスの定時・速達性の確保も期待されています。
・ 多摩都市モノレール延伸に関する経過
町田市では、1982年から、27市町で構成する「多摩地域都市モノレール等建設促進協議会」の構成員として、東京都など関係機関に対して町田方面への延伸を要望しております。その成果として、2000年(平成12)年1月の運輸政策審議会答申第18号では、「今後整備について検討すべき路線」に位置づけられました。

G延線地域である町田市の対応。

町田市マスタープランの報告会でリニア駅、小田急多摩線延伸について町田市の担当者は以下のように発言しています。「小田急多摩線の延伸の他に、リニア中央新幹線の話も特別委員会で出ているが、これも相模原市が誘致に動いているものの、実際に橋本にリニア中央新幹線の駅が誘致されるかどうかも未定である。小田急多摩線の延伸の問題も、経済効果を考慮しながら、相模原市や小田急線などの動きを、町田市にとって上手く活かすことができるか、検討しているところである。他にも、政治的な要請や、相模原市の政令指定都市化、民主党が政権を握ったことなど、様々な動きがある。都市計画の面や区画整理を止めたこととの関連だけでなく、市としてどう対応するか考えていく問題であり、検討中である。」以上です、このように、相模原を利用して、町田市に駅が出来ればいいとも取れる発言をしています。このような状況で、町田市との交渉がうまくいくのでしょうか?


都心から一本で市役所に行ける電車も必要だという意見も理解できますが、費用対効果を見極めた上で、慎重に判断すべきです。

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